ギャラクシー・クエスト(1999)
Galaxy Quest

監督:ディーン・パリソット

これはオレの中ではかなり上位にランクされる映画。
たたずまいはB級だが、しっかり創りこんである映画だ。
「スタートレック」のパロディだが、だからと云ってナメてはいけない。
オレとてスタートレックは気合を入れて観てはいないが充分楽しめる。
おバカなコメディだからとナメてはいけない。
そこには素晴らしい涙も感動もあるのだ。

STORY。
「ギャラクシー・クエスト」は18年前に放映されたTVシリーズ。
が、現在も熱狂的なマニアが数多く存在するCULT的人気番組だ。
ときおり催されるイベントには番組のレギュラー俳優たちが全員かけつける。
イベント会場はマニアで満員となり、毎回大成功となるのだ。
その日のイベントも会場は熱気ムンムンだった。
しかし舞台裏は冷え切っていた。
いつまでも18年前の遺産で喰っていかなければならない売れない俳優たち。
ホントはこんなことしたくはないのだ。
しかしその会場には本物の宇宙人が来ていたのだ!
彼らは番組を歴史ドキュメンタリーだと信じ、助けを求めてきたのだった…。

最初は「なんだ、このバカっぽい映画は」と思った。
もともとB級っぽいのが好きだからVideoで借りてきたのだが、ヒマつぶし程度にしか考えてなかったしね。
それが観ているうちにどんどん引き込まれていくんだよ。
最初から最後までつまらないシーンなんてないし、けっこうお金もかかってる。
オレはこういう映画を観ると無意識のうちに「感動したくない」気持ちが湧いてくる。
「こんなバカな子供だまし映画に感動してたまるか!」と。
しかし!
気がついたら大感動の中でEnd Creditがスクロールしてた…

この映画、マニア(いわゆるオタク)の生態描写が面白い。
冒頭のイベントの売りは「幻の第92話発見!」。
めっちゃありがちでしょ?
マニア同志で大騒ぎになったんだろうねー。どこの国も一緒だねー。
もうひとつ、ありがちな話んだけど、TV番組の製作スタッフがたぶん適当に作ったことを
マニアたちはめっちゃマジに研究しちゃうんだよね。
んで俳優たちにマニアックなことを質問するんだけど、
俳優は演じてるだけだからそんなCULTなことがわかるはずがない。(笑)
そこに絡む俳優の憂鬱。
実にリアルで面白いのだ。

艦長のタガート役でイイ味を出してるのはティム・アレン。よくは存じません。
トカゲヘッドことドクター・ラザレス役に「ダイ・ハード」のアラン・リックマン。
紅一点のマディソン少佐役にシガニー・ウィーバー(なんかスゴク若い!)。
みんな素晴らしいが助けを求める宇宙人のリーダーが最高!
エンリコ・ラントニーという人らしいがホントに"ヘン"で味のある演技をしてる!
この人の演技なくしてあの感動の嵐はなかったであろう。

いちおうオレの中では「これこそ娯楽映画だ!」とお勧めできる作品。
そして「くだらん映画」(誉めている)としてもお勧めできる。
観て以来、いろんな人に勧めてるがオレの人望がないからか観る人は少ない。
が、オレ的には最高の部類にランクされている映画であることは間違いないのだ!。


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