J

Jaco Pastorius
Jaco Pastorius(1976)
個人的な意見だがJacoは死ぬまでにやりたいことの半分もやりえなかったという印象がある。彼がもう少しクスリを控えてたらきっとJAZZは今とは違う形のものに進化してただろう。それももっと早い段階に。このAlbumはJaco衝撃の1st Albumである。度肝を抜く「Donna Lee」の後はとてもレンジの広いJacoの世界が大きく広がる。Brecker BrothersにWayne Shorter、Herbie HancockにSam&Daveという大物たちが参加したにも関わらず、このAlbumは完全に新人のJacoの世界である。それほどJacoの感性は大きいものであり、完成されていたのだ。これが気に入ったら他の作品やWRを聴いてみるべきだ。
The Jam
In The City(1977)
若いということはイイことだ。好きな音楽をただひたすらに思い切りPLAYするというのは見てる方も気持ちがイイ。このAlbumを聴くとオレもそんな時代があったなーなんて思ってしまう。今ではすっかり大御所のPaul WellerのThe Jamのデビュー作である。この勢い・スピードはどうだ?ホントにR&B、R&Rが大好きでしょうがないと言った感じだ。The Jamは以降どんどんSoulよりになっていきStyle Councilに繋がっていく。もちろんそれを否定するつもりはないし素晴らしいことだと思う。だが、このThe Jamの1stの純粋さ・歯切れの良さはこれ以降感じることが出来なかった。だから誰が何と云おうとこれを推す。
James Blood Ulmer
Are You Glad To Be In America(1981)
Ornetteいわく「Ulmerは生まれついてのハーモロディック演奏者だ」らしい。でもオレに言わせればUlmerに比べりゃOrnetteは普通だ。それほど、このUlmerのSoundは3次元構造なのだ。まずこの「どっからきたのかわからない」曲調で面食らう。そこへ「どっからきたのかわからない」Guitar。そう、UlmerのSoundはまさにOriginalだ。最初はしっくりこなかった音も聴いてると次第にそれを求めるようになってくる。摩訶不思議なSOUNDである。このAlbumはUlmer名義の名盤と言われるもの。Ulmer節爆発な曲群の中にM4のようなめちゃカッコイイFunk-Numberも入ってる。Lastの表題曲「アメリカにいて楽しいかい?」はCurtis的な皮肉だ。名盤。
James Brown
Love Power Peace(1992)
出た!イニシャルだけで通じてしまう男、FUNKの帝王JBだ。JBについてはもはや説明不要だろう。このAlbumはJBの絶頂期71年Parisの実況録音盤だ。発売当時はまだこんなスゴイ音源があったのかと感動したものだ。MemberはMaceoもJimmy Nolanもいない。が、Booty・CatfishのCollins兄弟がいる。このCatfishのGuitarが強烈にカッコイイ。こんなにカッコ良かったっけ?くらい切れ味鋭くえぐる音なのだ。選曲もBEST的。最初から最後まで圧倒的な迫力でGROOVEさせてくれる。こんなSTAGEをやられたらぶっ飛ぶこと間違いなし。これはオレの超推薦盤、悶絶必至のSuper Funkだ。
The James Cotton Band
100% Cotton(1974)
コアなBluesファンは最近のBlues、例えばJon SpeなぞはBluesとは思わない。なのにこのAlbumは認めてるのだ。このAlbumだって当時はコアなBluesファンにはそっぽを向かれてたAlbumなのだ。「そのFunkよりな16BeatはBluesじゃない」と。これは74年のBlues界を揺るがせたCottonの名盤中の名盤だ。その音は明らかにBluesなのだが、方法論がFunkなのだ。とにかく1発目のINTROでやられてしまう。想像してた音と大きく違うのだ。鍵を握るのはBlues BrothersでもおなじみのMatt Murphy。彼はこのAlbum最大の功労者だ。もちろんCottonのHarpは唸りまくる。Bluesファン以外にも聴いて欲しい名盤だ。
Janis Joplin
(Big Brother And The Holding Company)

Cheap Thrills(1968)
「Pearl」を挙げようか迷ったが彼女のVocalに限って云えばこちらしかないと思う。残念ながらBackの演奏はもう一つだが、このBandはこれくらいが限界だったと思う。が、JanisのVocalは凄まじい。2流Bandの中で一人際立っている。その迫力は彼女の敬愛するOtisなどのSoul Singerと充分肩を並べられるほどだ。3曲目は名曲「Summertime」。この斬新なアレンジとJanisの唄にはいつ聴いても身震いがするようだ。そしてLASTは必殺BLUES「Ball And Chain」。Janisの声が強烈に胸を打つ名曲だ。これはJanisの短い歴史上、最重要なAlbumだ。女性シンガーは山ほどいるがJanisを超える者はまだいない。
The J.B.'s
Funky Good Time(1995)
Funkの帝王と言ったらJBだ。それは文句ないだろう。んじゃJBの魅力は?と言ったら、その迫力あふれるSHOUTとGROOVYなSOUNDに尽きるだろう。The J.B.'sはその名のとおり、帝王James BrownのBack Bandだ。つまりJBのSound・Grooveは彼らの創り出すものなのだ。そこには全てのDance Musicに影響を与えた究極のGROOVEがある。それはまさに教科書的なSOUNDだ。100曲ぶっ続けに聴いてもなお最高と云えるであろうSOUND。そう、とにかく飽きない普遍的な演奏。GROOVEと言えばJB'sだ。このAlbumはJB's究極のBEST盤。無人島に行くときは絶対持って行くべきものである。
Jean-Paul Bourelly
Wave(1992)
「Albert Kingキ○ガイのGuitaristがJimi HendrixのトーンでColtraneのフレーズを弾く」。そんなフレコミでデビューしたのがこの大男。J.P.Bourellyだ。オレはこれをJazzとして聴いてるが、もちろんコアなJazzファンはJazzとは認めていない。彼はM-Base創始者のSteve Coleman周辺から出てきたワケだが、Soundの方はM-BaseではなくJazz-Funk-Rockだ。これはJPBの2枚目のAlbum。1曲目の表題曲から爆発である。リズムはFunkが多いがGuitarに関しては多分にUlmer的めちゃ弾きで最高だ。残念なのはアレンジ。もっとRockなアレンジにした方が彼のような音楽はイイ作品になると思うのだ。
Jeff Beck
Wired(1976)
これも通常は「Blow By Blow」を挙げるとこだろう。だが、「Led Boots」を聴いてこれに決めた。名盤「Wired」だ。これ(厳密にいうと「Blow By Blow」)を最初に聴いたときは衝撃だった。なんといってもRock&Popsしか聴いてないころだからぶっ飛んだ。「高中正義」を早くから聴いてたのでインストには慣れててなんとか聴けたが。この作品はJEFFのGuitarはもちろんだが、Jan Hammerとのインタープレイがスゴイ。これはもはやRockを完全に超えてる。どちらかというとJazz・Funkに近い。そして現在においても決して色あせない新しさ。最近のJazz/Fusionよりこれの方が全然スゴかったりするのだ。必聴!
J. Geils Band
"Live"Full House(1972)
愛すべきB級Bandという称号をこのBandに贈ろう。ちなみにこの場合のB級というのは最大級の賛辞だ。彼らは商業的には成功を収められなかったが最高のR&Bを提供するBandだと言うことに変わりはない。デビュー当時は「アメリカのSTONES」と呼ばれた彼らは狼の声を持つPeter Wolf、R&R/Soul狂のJ.Geils、そしてSuper HarpのMagic Dickという強烈なラインナップ。この3人が同じBandでやってるってこと自体がスゴイ。そのLive Performanceは圧倒的だったという。これは彼らの人気を決定付けたLIVE盤。彼らの魅力は何と言ってもLIVEだ。売れなくてもこんな素晴らしいBandはあるんだよ。
The Jimi Hendrix Experience
Electric Ladyland(1968)
オレの神様、Jimi Hendrixだ。何と言っても10代で聴き始めてからいまだにぶっ飛びっぱなし。どんなジャンルにハマった後でもJimiだけはカッコイイ。このAlbumは名作として名高い3枚目のStudio作品。Jimiの魅力を完全に知ろうと思ったら正規に出てるもの以外も聴かなきゃわかんないが、やはり最高傑作というとこれだろう。この作品は当時最先端の電気処理が施してある。Jimiが生きてたら現在のTechnoやHiphopは70〜80年代に違う形で流行してたかもしれない。このAlbumはBlues、Rock、Psyche、FunkとJimiの魅力が詰まっている。ちなみに当初英発売時のジャケは19人の女性ヌードである。
Jimmy Smith
Root Down(1972)
Jimmy SmithはOrgan Jazzの創始者でありIDOLだ。それまでJazz界からは無視に近い状態だったOrganを表舞台に引っ張り出し、なおかつ重要な楽器へ変貌させた功績は大きい。このAlbumはそのSmithの72年の名演を記録した「Root Down」だ。全編通して駆け抜けるSmithのOrgan・B-3はまさに入魂、GROOVYなSOUNDは炎のように凄まじいものになっている。1曲目からぶっ飛びのJazz-Funk。後にBeastie Boysにも取り上げられた表題曲もとてもCoolでカッコイイ。Hammondの音色が好きな人にはたまらないAlbumだろう。1928年生まれの彼は現在もOrgan Jazzの第一人者として全国でFunkyな演奏を続けている。
Joao Gilberto
Joao Voz E Violao(2000)
ここはライナーにも書いてあるCaetano Vellosoの言葉をそのまま引用しよう。「これに勝るものは沈黙しかない」。まさにJoanの音楽の本質を簡潔に表した言葉だ。Joaoと言えば73年「三月の水」が有名。でもこのCaetano Produce2000年発表のAlbumは究極だ。収録はJoaoの声とギターのみ。すでに発表時は60代後半のJoaoの魂の声とギターだ。声の張りがどうのとか云う問題じゃない。彼こそは音楽界の宝なのだ。その宝がわずか30分だが究極の演奏を繰り広げる。目を閉じればあたかもそこに彼がいるように感じる録音だ。これは多くの人たちが「こんなJoaoを聴きたかった」というAlbumに違いない。
Joe Cocker
Mad Dogs And English Man(1970)
白人Soul Singerの中でJoe CockerほどSoulfulな唄いっぷりのSingerはいない。彼の魂の歌声はあのOtisやSam Cookeなどの本物のSoul Singerに匹敵する。これは1970年に行われたFillmore Eastにおける伝説のLIVEをパッケージしたものだ。彼の全盛期のPOWERを十二分に伝えて余りあるAlbumである。OpeningのIntroから「Honky Tonk Women」は鳥肌もの。とても濃い内容の19曲だが、中でも圧巻はM11の「Blue Medley」。彼のBlues Soul Balladの魅力を存分に堪能できる。あのLeon Russell率いるBack Bandの演奏もイイ。やはりどう考えてもJoeは最高のSoul Singerである。
John Coltrane
Selflessness(1963)
Jazzの巨人Coltraneである。Jazz、いや音楽を語る上でColtraneは避けては通れない。とりあえずはこの1曲を聴いて欲しい。「My Favorite Things」だ。同名のAlbumの方にしても良かったがこっちの方がテンションが高い。まさに天空を舞うようなソプラノ、前世の記憶が甦るような浮遊感だ。もとの曲がイイというのもあるが、この3拍子の演奏はJazz史上最高の演奏のひとつだ。ただオレはDrumはElvin Jonesの方が好きだ。McCoy TynerのPianoはいつも最高だ。もう一つの目玉はPharoah入り65年録音の表題曲。これはまた違う意味でぶっ飛んだ演奏になってる。これはJazzファン以外も必聴盤だ。
John Lee Hooker
Best Blues Masters(1998)
「Boom Boom-Original Vee Jay Recordings」と副題がついたJohn LeeのBest盤である。しかしJohn LeeのBESTと言っても量的に見てとても一枚に収まる訳はない。これは55〜64年在籍したVee-Jay Label時代のBEST盤だ。すでに当時ある程度の成功を収めていたJohn Leeだが、この頃は特に脂がのっている感がある。40年代のAccousticが全てという人がいるがそれは違う。このVee-Jay時代のBoogieがなかったら現在のRockはありえない。Stonesもジミヘンも、はたまたAC/DCもJon Spencerもない。それほどまでに強烈な曲群なのだ。猪突猛進BLUESの形は現代のRockの中に脈々と生きている。
Johnny Thunders
& The Heartbreakers

L.A.M.F-Revisited(1984)
よくPunkと言われたりするがJohnny Thundersこそ究極のRock'n'Rollerだ。彼はR&R、R&Bが大好きでそれを彼なりに純粋にOUT-PUTしてたのだ。そこには計算なんてない。ただ単純にR&Rをカッコ良く演奏したかったというだけだ。だからこそお世辞にも上手いとは言えない歌とGuitarがとってもカッコイイのだ。これは77年に出てたHeartbreakers唯一のSTUDIO盤をJohnny自身がRemixしなおしたものだ。このLOOSEでCOOLなSoundは現代でも充分に気持ちイイ。メンバーが全員JunkieだったHeartbreakersの刹那的なカッコ良さが詰まってる。Studio盤は他にJohnnyのソロ名義の「Alone」も必聴だ。
Johnny Winter And
Live(1971)
100万ドルのギタリスト・Johnny Winterである。彼は国内ではホントに過小評価されてる。たしかに作風はBlues Only。新しいものはない。だがその腕前は超一流。Robert Johnson張りのCountry BluesからガンガンのHard Rockまでぶっ飛ばせる天才的Playerなのだ。このAlbumは良きPartner、Rick DerringerとのFillmore Eastとフロリダでの録音だ。Openningから炸裂するR&R・Blues Guitarの嵐。そこにからむ独特の野獣のVocal。まさに悶絶ものの演奏だ。今では死んでしまったStevie Rayの方が評価が高いが、Johnny Winterも実力ではStevieと同等かもしくはそれ以上だ。このAlbumは2枚組じゃないのが残念。
The Jon Spencer Blues Explosion
Orange(1994)
Bluesは生きていた。と言うか、この男によって強引に復活させられたのだ。これはJSBXの名盤「Orange」。Bluesの持つ凶暴性・下品さ・カッコ良さがStonesを通ってPunkで消化されたような音。まさにBluesの爆発なのだ。もともとBluesというのは凶暴な音楽であり、何もBlues ManはSlow Bluesばかりやってた訳じゃない。むしろ早い曲もたくさんあったのだ。だから今日においてBluesの本質というヤツはClaptonとか通の聴くようなものじゃなくR&RやPunkの中にこそ存在するのだ。Jonはその辺を本能的にわかってる。だからこそこんなスゴイAlbumを創れるんだ。Blues Onlyなヤツには絶対わかんないぞ。
Judas Priest
British Steel(1980)
Heavy-Metal God、Judas Priestの80年発表作品だ。82年「Screaming For Vengeance」もこれぞと言う感じで素晴らしいがPunkにも通じる単刀直入さでこちらの方を選んだ。このAlbumは彼らのMETALの魅力全快だ。まず「Rapid Fire」「Metal Gods」「Grinder」など曲名がイイ。もろMetalの響きだ。曲はJudas特有のRiffの嵐。SPEED、重さ、どれをとっても1級品。能天気でPOPな「Living After Midnight」もあり全体的に完成度が高い。Metalは一切認めないと言う人は多いがテンションが高い作品は間違いなくある。この作品は極上のMETALであり、バカRockのひとつの形である。たまにはどうぞ。
Julie London
Julie Is Her Name(1955)
Julie Londonは厳密にいうとJazz Singerではない。もともとはHollywoodの女優である。ところがこのSexyな女性は唄も上手い。イイ女がSexyにJazzを歌うので50年代の男どもはコロッとやられちゃったのだ。聴いてみればわかる。このジャケットはJulie本人なのだが、こんなおネエちゃんに目の前でWhisper Voiceをかまされたらやられちゃって当然なのだ。かくしてJulieは50年代を代表するJazz Singerとなったのだ。ったく、イイ女は得である。このAlbumは彼女の初リーダー作とその第2弾のカップリング。一曲目の「Cry Me A River」は名曲中の名曲。Jazz Vocalを聴かせる店では毎日のように歌われている。


女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理